起業したら、成功して経営を安定させたいと誰もが思うでしょう。
しかし、起業したいと思って挑戦してみても、ほとんどの方が失敗します。
実際に、10年後の生存率は約6%という結果がデータで出ています。
失敗しないためには、起業に失敗してしまう原因をおさえて、対策することが重要です。
当記事では、起業に成功するためのポイントと、再起事例を紹介します。
起業した人のほとんどが失敗してしまう3つの原因
起業した人のほとんどが失敗してしまう3つの原因は、以下のとおりです。
- 資金が足りなかった
- 集客がうまくいかなかった
- 主要メンバーと揉めた
原因を理解することで、起業に失敗しないための行動がわかりやすくなります。
それぞれ見ていきましょう。
1.資金が足りなかった
起業に失敗してしまう原因のひとつとして、資金が足りなかったことが挙げられます。
会社員と異なり起業家は、自分で収支を管理し、キャッシュフローを把握していないと失敗してしまいます。
失敗しないためには、資金計画をしっかりと立てて、1年分の資金を用意しておくことが重要です。
補助金や助成金もありますが、受給までに時間がかかり、支援してもらえなかった場合に、経営ができなくなります。
あくまでも、足りない分の資金を補う制度だと理解しておきましょう。
2.集客がうまくいかなかった
集客がうまくいかなかった場合、起業して失敗しやすくなります。
前職からお世話になっていた取引先やお客さんに期待していたけれど、見込み客として集客につながらないこともあるからです。
たとえば副業のときからのクライアントから依頼されると思っていたら、独立のタイミングで契約が終了し、クラウドソーシングを活用して1から営業をしたケースがあります。
事業を継続させるために見込み客だけではなく、新規の営業や集客について学んでおきましょう。
3.主要メンバーと揉めた
知人や友人と起業をしたけど、事業の方向性や進め方が合わずに揉めることがあります。
信頼関係を築いている前提で起業したものの、いざ話し合ってみると意見が合わなかったケースも少なくありません。
また株式会社の場合は、社長と従業員で揉めて、状況次第では社長を辞めないといけなくなる可能性もあります。
トラブルにならないために、最初はひとりで起業するか、相手と話し合いをしっかりとしたうえで事業を進めていきましょう。
【起業するとほとんど失敗する?】成功するためのポイント5つ
成功するためのポイントは、以下の5つです。
- 参入したい事業の市場調査を行う
- 経営や起業に必要な知識を学ぶ
- 起業の期間を決める
- 副業から始める
- 資金調達を充分に行う
事業をすぐに始めるのではなく、必要な知識を身に着けて副業から始めてみましょう。
具体的に説明します。
1.参入したい事業の市場調査を行う
参入したい事業のサービスに関わる市場や顧客ニーズを探りましょう。
調査を行う目的を考え「何のために行うのか」「何を知りたいのか」を整理することが重要です。
目的の例は、以下のとおりです。
- どのようなジャンルの記事執筆が求められているか
- 企画中の商品がニーズに合っているか
- どの広告や商品のデザインが好印象か
「起業してもほとんど終わってしまう」という事態にならないためには、競合がやっている取り組みを調べるようにしましょう。
2.経営や起業に必要な知識を学ぶ
起業をするために必要な知識を学んでおかないと、ほとんど失敗してしまう原因につながります。
具体的には、以下のような知識を学ぶとよいでしょう。
- 起業家の心構え
- 経営方法
- 営業
- マーケティング
- 集客方法
関連動画や書籍で情報は得られますが、商工会議所の起業塾を活用する方法もあります。
活用してみたい方は以下の記事も参考にしてみてください。
3.起業の期間を決める
起業の期間を決めておくことで、より集中して準備や活動に専念できるため、おすすめです。
たとえば「1年間は起業に集中して、生計を立てられるほどの利益が出なかったら辞めて、再就職する」と決めたとします。
1年間の行動指針が決めやすくなり、家族や友人に期間を伝えることで、起業に対する理解が得られる可能性が高くなります。
どの程度、起業に集中するかは事業規模により異なりますが、成功させるために期間を決めてメリハリのある活動をしていきましょう。
4.副業から始める
副業から始めることによって本業以外の収入が確保でき、生活が安定します。
また会社を辞めずにやってみたい事業が試せるため、収益が出なかったとしても収入がなくなることはありません。
やっている事業が合わなかったら次の事業へと、方向転換がしやすいことが、大きなメリットです。
リスクをとらずに起業してみたい人は、副業から始めてみましょう。
5.計画を立てて資金調達を充分に行う
金融機関から融資を受けるためには、事業計画をしっかりと立てることが重要です。
資金調達するには、事業の実現性が高く、返済できる計画が求められます。
ただし補助金や助成金がある前提で考えてしまうと、もし支援してもらえなかった場合に経営ができず、失敗する可能性が高くなります。
どのような開業資金かを確かめたい方は、以下の記事を参考にしてください。
起業でほとんど失敗してしまったときの3つの再起方法
起業で失敗してしまったときの3つの再起方法を紹介します。
- ベンチャー企業に就職する
- 再挑戦資金を活用する
- 失敗を活かして再起業してみる
起業の失敗が「人生が終わり」と考えるのではなく、あらかじめ再起方法を知っておくことが重要です。
具体的に説明します。
1.ベンチャー企業に就職する
起業に失敗した場合、ベンチャー企業に就職する方法があります。
大企業よりベンチャー起業の方が、経営者としての事業経験を、プラスに捉えてくれる傾向にあるからです。
ただし、起業してどのような経験をして、再就職してどのように貢献できるかをアピールできるようにしておく必要があります。
2.再挑戦支援資金を活用する
日本政策金融公庫には「再挑戦支援資金」制度を活用して、チャレンジする方法もあります。
再挑戦支援資金とは、一度事業に失敗した人が再挑戦するときに利用できる制度です。
制度の概要は、以下のとおりです。
融資限度額 | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) |
返済期間 | 設備資金:20年以内運転資金:15年以内 |
担保・保証人 | 適宜相談 |
引用:新規開業資金(再挑戦支援関連)/ 再挑戦支援資金|日本政策金融公庫
審査に通るためには、起業の失敗から学んだことや改善点をしっかりと伝えることが重要です。
3.失敗を活かして再起業してみる
次に試したい事業が決まっている場合は、失敗を活かして再起業してみるのもよいでしょう。
成功している起業家の多くは、1社目で成功した方ばかりではなく、何度も失敗や倒産を繰り返しています。
ある男性起業家は、現在の成功までに25の事業に失敗・倒産し「1社目で成功することはない。最速で失敗して、次に活かすことが大事」と発言しました。
就職をしながら資金集めや人脈構築をしたり、資金を活用したりと方法はあります。
失敗を恐れずに、再挑戦してみましょう。
【ほとんど失敗する中の成功例】30代女性起業家が再起するまでの過程
失敗を活かしながら再起した、30代女性起業家の成功例を紹介します。
起業して1年ほど経った27歳のときに、仕入れ先から6,000万円の取り込み詐欺に遭いました。
しかし、仁義とスピードを大切にしながら活動していた結果、詐欺に遭った後すぐに取引先から依頼があったとのことです。
また大手企業がやっているような事業ではなく、ニッチな路線を狙って事業を始めたところ、日本だけではなく、中国や北米、シンガポールにまで展開しました。
再起できた理由としては、失敗しても立ち止まらなかったことや、競合が少ないニッチな路線に方向転換したことが考えられます。
ほとんど失敗する起業に恐れずチャレンジしてみよう
今回は、起業がほとんど失敗してしまう理由と、成功するためのポイントを紹介しました。
起業を成功させるためには、事業の市場調査をしっかりと行って、リスクの少ない副業から始めてみることが重要です。
起業に失敗してしまったときは立ち止まるのではなく、再挑戦のために行動しましょう。
以下の記事では、安心・安全に起業で自由を手に入れる方法を紹介します。
失敗を恐れずチャレンジしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
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