「若いうちに起業に挑戦すれば良かった…」
「会社員を早期退職して好きな仕事をしたいけど今更起業できるか不安」
「起業に興味があるけど年齢的に遅いかも…」
このように、年齢を気にして起業への挑戦を諦めてしまう人は多いのではないでしょうか。
長年会社員として働いてきた方は、年齢を重ねてから新たな事業を始めることに不安を抱くのも無理はないでしょう。
しかし、起業するのに年齢はまったく関係ありません。
今回の記事では、起業するのに年齢は関係ない理由について詳しくお伝えします。
起業した人の平均年齢は43.5歳
2023年に日本政策金融公庫が発表した『2022年度新規開業実態調査』によれば、起業した人の年齢分布は以下のとおりとなっています。
起業した人の年齢(年代) | 割合(%) |
29歳以下 | 7.2% |
30歳代 | 30.7% |
40歳代 | 35.3% |
50歳代 | 19.3% |
60歳以上 | 7.5% |
30〜50代で起業する人の割合が計85%と最も多く、起業した人の平均年齢は43.5歳となりました。
正社員として約20年勤務した後に開業する方が多い理由を次の項目で見ていきましょう。
ボリュームゾーンは30〜50代
起業した人の年齢は、30〜50代が85%以上を占めています。
若い時に勢いで起業するというよりは、ある程度年齢を重ね社会経験を積んだ後に自分の経験・スキルを生かして起業したいという考えが汲み取れます。
実際に、起業を選んだ方の退職理由を見ると「自由に仕事がしたかった」(56.6%)「仕事の経験・知識や資格を生かしたかった」(44.5%)という回答が最も多いです。
会社員のままでは自分の力を存分に生かし切れないと考えた方が、自己実現を目的に起業の道を選択している傾向にあることがわかります。
起業年齢別のメリット・デメリット
年代によって強みや注意すべきことが異なってきます。
そこで、年代別に起業した際のメリット・デメリットをみていきましょう。
10代で起業した場合のメリット・デメリット
10代で起業する人の割合は昨年よりも2%上昇しており、年々増えてきています。
10代で起業するメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- 柔軟で自由な発想を持ちビジネスを開始できる
- 学生向けの手厚い企業支援を受けられる(ビジネスコンテスト等)
- 資本家からも注目を受けやすいため出資のチャンスに恵まれる
学生ならではの支援を活用し、助けを得ながら起業するチャンスを狙いましょう。
デメリット
- 学業との両立が難しい
- 法律関係では専門家や援助者の協力を要する
経験値の少ない10代は専門家や大人の助けを借りることも必要です。
20代で起業した場合のメリット・デメリット
大学生や社会人で若手のうちに起業をする場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- 大学生の場合起業の準備に時間を割きやすい
- 仮に起業が失敗しても、若いことから再起しやすい
- エネルギッシュな年代なので、気力・体力が十分にある
大学生は特に時間も体力もあるので起業に挑戦するにはうってつけの時期です。
デメリット
- 在学中又は学業を終えたばかりで社会的信用を得にくい
- 収入が低いため、自己資金を集めることが難しい
若いと資金力がまだ弱いので起業はスモールスタートがおすすめです。
30代で起業した場合のメリット・デメリット
ある程度の社会経験を積んだ30代で起業する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- 気力体力もまだまだ豊富で、スピード感を持てる
- 社会経験・人脈・スキル・業界知識を活用して起業できる
- 会社員で働いていれば自己資金を効率的に貯められる
体力面・経験値・資金面において1番バランスの取れた起業タイミングであると言えます。
デメリット
- 家庭を持つ人も多く、経済的なリスクの面で家族の理解を得るのが難しい
- ライフイベントが増える年代のためタイミングを考慮した経営計画が必要
大きなリスクを取れないので大きい事業への挑戦は躊躇してしまう人が多いでしょう。
40代で起業した場合のメリット・デメリット
豊富な社会経験・スキル・知識を生かせる40代で起業する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- 社会経験・スキル等フル活用することで起業成功の確率を上げられる
- 年齢と経験値のバランスが取れていて、体力面もまだ無理がきく年齢
社会経験も積みスキルも持ち合わせている年齢で起業の成功率は高くなるでしょう。
デメリット
- 家庭と親のことを含め大黒柱としてのプレッシャーから冒険はできない
- 起業に失敗した時自分以外の周りにも与える影響が大きい
家族がいる場合、起業への理解や協力を得られるかが課題となります。
50代以降で起業した場合のメリット・デメリット
人生経験も豊富になってくるシニア世代50代以降で起業する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット
- 起業すれば定年はないので自分が続けたい限り働ける
- 今までのキャリアと人生経験を武器として総動員し起業に挑戦できる
長年の経験を生かした事業をするなら50代以降での起業がおすすめです。
デメリット
- 老後資金についても考えておく必要がある
- 仮に失敗した時には今後の生活へのダメージが大きい
- 体力面では徐々に衰えていくので、時代への変化に苦労することもある
老後問題も視野に入れつつリスクの取り方には気をつけた方が良いでしょう。
起業する人の平均年齢が上昇傾向にある理由
起業する人の平均年齢が上昇傾向にある理由は、起業するにあたって経営に相応しい人材が多いのが30代・40代であることが挙げられます。
2022年度新規開業実態調査によると、開業直前の職業では「正社員・正職員(管理職)」の割合が39.2%を占めており、この割合は年々増えています。
これまでの仕事経験・身につけた資格・スキルを活かして事業を始めたいと考える人が多いことが伺えるでしょう。
社会経験を豊富に積み経営者として相応しい段階になってから起業する人が増え続けているため、平均年齢も上昇しています。
定年後のセカンドキャリアとして起業を選ぶ人が増えている
近年は人生100年時代と言われているので、定年後のセカンドキャリアとして起業を選択し悔いのない人生を過ごしたいと考える人が増えています。
例えば銀行員として働いてきた方であれば、FPや簿記の資格を取得し銀行での職務経験を生かしながら個人向けに人生設計をサポートするコンサルティングの会社を立ち上げるといったこともできます。
家族のため・会社のためといった責任感で勤め上げた後、今度は自分らしい働き方や、やってみたかった仕事に挑戦したいという人は多いです。
少子高齢化の影響も
起業する人の平均年齢が年々上昇している理由としては、少子高齢化が加速していることも1つの要因となっています。
少子高齢化に伴って日本国民の平均年齢が上昇しているため、起業する人の平均年齢も上昇していると考えられます。
少子高齢化は今後も止まらないため、起業する人の平均年齢も上昇し続けていく可能性が高いです。
起業で成功するために平均年齢を気にする必要はない
起業するのに早い遅いということはありません。
最近では少ない資金で始められる事業が増えているので、一昔前より起業しやすい時代になりました。
例えば、自分でコンテンツを作ってオンラインショップで売るだけなら少ない元手で始められます。
起業が成功するかどうかは、その人の年齢によるものではありません。
「起業に挑戦してみたい」と思った時が、その人にとって相応しい起業のタイミングと言えるでしょう。
起業家の平均年齢から外れていても大丈夫!自信を持って起業しよう
起業は”いくつになっても挑戦できる”ということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
起業が成功するかどうかは、ご自身の年齢に左右されるものではなく起業に対する熱量をどれだけ持てるかで決まります。
起業する人の平均年齢を気にするだけ無駄です。
起業したい気持ちが芽生えた時がベストなタイミングと言えます。
思い切って起業に挑戦してみましょう。
年齢関係なく起業を成功させるための方法を以下の記事でお伝えしていますので、ぜひ見てみてください。
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