「30代からの起業って遅い?」
「定年後に起業したいけど長く続けられるかな?」
「年齢関係なく活用できる制度が知りたい」
このようなことを考えていませんか。
しかし結論をお伝えすると、起業は何歳からでも挑戦できます。
今回は10代~50代以降の年代別にわけて、起業するメリット・デメリットを紹介します。
年齢がネックになって起業になかなか踏み出せない方は、ぜひ今回の記事を参考にしてみてください。
【起業は何歳からでもできる!】起業の平均年齢
日本政策金融公庫の「新規開業実態調査」の結果をもとに、起業時の平均年齢について見ていきましょう。
「2022年度新規開業実態調査」|日本政策金融公庫
開業時の平均年齢は43.5歳で、2018年以降43歳台が続いているという結果でした。
また、2021年から2年連続で「29歳以下」の開業が増加しています。
40代だけではなく20代の開業率が増加していることから、年齢関係なく起業をしている方が多い傾向にあることがわかります。
起業数の推移についても詳しく解説しているため、興味のある方は参考にしてみてください。
起業は何歳からでも挑戦できる!年代ごとのメリット・デメリット
起業は何歳からでも挑戦できますが、年代ごとにそれぞれメリット・デメリットがあります。
- 10代:経験が多く積めるが親の同意が必要
- 20代:体力があり適応力も高めだけど資金調達しにくい
- 30代:精神的に安定しているけど生活環境が変わりやすい
- 40代:知識が蓄積されているがやり直しが難しい
- 50代以降:人生経験が活かせるが体力の配慮が必要
具体的に説明します。
【10代】親子起業を選べるが手続きに親の協力が必要
10代で起業するメリット・デメリットは以下のとおりです。
- メリット:親子起業という選択肢がある
- デメリット:会社設立は15歳から可能だが親の同意や理解が必要
未成年でビジネスを始めたい方は、年齢制限がなく手続き不要な個人事業主を視野に入れてみてもよいでしょう。
親子起業という選択肢がある
「親子起業」とは、親が会社の代表取締役に就任し、子どもが従業員として働く方法です。
親子起業であれば年齢関係なく起業できますが、学業との両立や親の協力が必要になります。
たとえば、加藤路瑛(じえい)さんは12歳で取締役社長になり、親を代表取締役として親子起業をしました。
学校から反対されないために約束事を決めて、事業計画書や資金調達をどうするのかを考えたそうです。
会社設立は15歳から可能で親の同意や理解が必要
起業は何歳からでも可能ですが、会社設立となると「15歳以上で親の同意を得た場合のみ」と制限が生じます。
会社を設立するためには印鑑証明が必要ですが、15歳以上にならないと受け付けてもらえません。
また会社設立に必要な書類に加えて、以下の手続きが必要です。
- 親権同意書と戸籍謄本の用意
- 法人銀行口座の開設
- 会社本店所在地の契約
未成年単独ではできず、親と一緒に手続きする必要があります。
手続きには親の同意が必要なので、事業についてよく話し合っておきましょう。
【20代】体力があって健康だけど資金調達しにくい
20代は体力があるため、起業するときに有利になります。
起業当初は人を雇う余裕がないため、少人数で回したり、休みが取れなかったりすることも出てきます。
事業が安定するまでは長時間労働が余儀なくされるので、体力があった方が続けやすいでしょう。
しかし20代のうちは働いていても貯金に回せず、自己資金を貯めるのに時間がかかるデメリットがあります。
資金調達のために、どのような方法で行うのかを検討しましょう。
お金があまりないけど起業したいと考えている方は、以下の記事を参考にしてみてください。
【30代】精神的に安定しているけど生活環境が変わりやすい
10〜20代に比べて、30代は精神的に安定しているため起業に向いています。
物事が冷静に見られるようになり感情的をあらわにしないで耐えられる傾向があります。
トラブルが生じたときに、冷静に対処できるでしょう。
しかし30代は、結婚や出産など生活環境が変わりやすくなります。
特に自分や配偶者が子育てをしていると、家族に迷惑をかけてしまうという気持ちが生まれやすいです。
家庭と両立させるために、どのタイミングで起業するかを家族でよく話し合うことが重要です。
【40代】知識が蓄積されているがやり直しが難しい
40代は、本業で培った経験やスキルが活かされるため、起業するときに有利です。
もしプロジェクトリーダーなどのマネジメント経験がある場合は、起業して人を雇うときに役立つでしょう。
しかし起業に失敗した場合、再就職先を見つけにくく、会社員としてやり直すことが難しくなります。
また新しいことを受けづらくなる傾向にあり、新しいことが上手くいかないだろうと否定的になってしまうとチャンスを逃してしまいます。
1から新しい技術で起業するより、今までの経験を活かした事業で起業するほうが成功しやすいでしょう。
【50代以降】人生経験が活かせるが体力の配慮が必要
50代以降の「シニア起業」は、人生経験や人脈を活かせるため、充実した第二の人生が歩めます。
たとえばペットシッターや、自宅を改装して飲食店を開いたケースがあります。
また定年後に再就職が難しくて働く場所がない場合でも、起業が役立つでしょう。
しかし、人によっては体力的に厳しく、長期的に経営できないおそれがあります。
ひとりですべてやろうとするのではなく、配偶者や仲間の協力を得ることが重要です。
起業に何歳からでも挑戦するために活用したい3つの制度
年齢関係なく起業するためには、活用できる3つの制度を把握することが重要です。
- 新規開業資金
- 新創業融資制度
- 女性、若者/シニア起業家支援資金
融資を受けるときは、事前に公式ホームページから予約が必要です。
資金の詳細について知りたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
こちらでは、制度の概要を説明します。
1.新規開業資金
「新規開業資金」は、女性やシニア、起業に再チャレンジする方など幅広い層の方の起業を支援する制度です。
新規開業資金特有の条件が、起業したい業種と同じ業種の会社に6年以上勤めた人など細かく定められています。
条件に当てはまるかどうかを確認してみてください。
融資対象となる方 | 新たに事業を始めたい方事業開始後おおむね7年以内 | |
融資限度額 | 7,200万円(うち運転資金4,800万円) | |
返済期間 | 設備資金:20年以内(うち据置期間2年以内) | |
運転資金:7年以内(うち据置期間2年以内) |
引用:新規開業資金|日本政策金融公庫
2.新創業融資制度
新創業制度は、単独では使えず、他の融資と組み合わせが必要です。
銀行系のローンや、税金や家賃などの支払い遅延や滞納があると、審査に通りづらくなるため注意してください。
融資対象となる方 | 新たに事業を始めたい方事業開始後おおむね7年以内 |
融資限度額 | 3,000万円(うち運転資金1,500万円) |
返済期間 | 各融資制度に定める返済期間以内 |
引用:新創業融資制度|日本政策金融公庫
3.女性、若者/シニア起業家支援資金
「女性、若者/シニア起業家支援資金」は、女性または35歳未満か、55歳以上の方で新しく起業する方が利用できます。
融資対象となる方 | 女性35歳未満(若者)55歳以上(シニア) |
融資限度額 | 直接貸付 7億2千万円代理貸付 1億2千万円 |
返済期間 | 設備資金:20年以内(うち据置期間2年以内) |
運転資金:7年以内(うち据置期間2年以内) |
引用:女性、若者/シニア起業家支援資金の概要|日本政策金融公庫
起業は何歳からでもできる!失敗を恐れず挑戦しよう
起業は、年齢に関係なく何歳からでも挑戦できます。
年齢ごとにメリット・デメリットを理解して、行動し続けることが重要です。
起業するときに活用できる制度も充実しているため、失敗を恐れず行動してみましょう。
今すぐ起業するための一歩を踏み出したい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
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